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人に貸したまま家を売りに出してもよいでしょうか?

Q1. 去年の春に家を売ろうとしたのですが、ぜんぜんダメでした。結局人に貸したのですが、今回テナントからリースの更新リクエストがあり、どうしようかと迷っています。一応テナントに住み続けてもらって、マーケット次第で売りに出そうかなとかんがえていますが?

A1. テナントに貸している家を売りに出す場合は、いろいろな要素を前もって考慮してください。まずテナントに貸している家を売りに出せるかどうかのご質問の答えは、イエスです。ただし、借りているテナントには、リース期間中はその家に住む権利が当然ありますので、売れたからといってすぐに追い出すわけにはいきません。


Q2. 今年の4月末まではリースなのですが、その前に売買契約によりオーナーが変わってもリース契約は有効なのでしょうか?

A2. 賃貸契約に記載されている契約期間内は、テナントの専住権が守られています。通常の売買によるオーナーの移行では、賃貸契約書の内容には何の変更もありません。例外では、銀行差し押さえのケースですが、テナントは家を引っ越さなければならず、払ってあるレントやセキュリティーデポジットもオーナーから取り返せない限り、銀行からは要求できません。  


Q3. できれば今年売りたいのですが、売れなかった場合のために、テナントに住み続けて欲しいのですが?

A3. もし家を売りに出しても、テナントがオーケーすれば可能ですが、実際にはやはりいろいろな問題が出てくることが多いようです。家の中を見に来るエージェントやバイヤーに煩わされながらもその家に住みたいテナントであれば、家が売れないことを希望しているはずです。

このようなケースでは、Showingで困った状況になる可能性があります。住み続けたいテナントにとって、家が売れては困るわけです。私の経験では、交通の騒音が聞こえるように道路側の窓を開け放してある、家の中が汚れている、ごたごたと片付いていない、カーテンやブラインドが閉めてあって部屋の中が暗いなど、家のプラス面も見せるよりも、マイナス面を隠さず、場合によっては強調してしまうようです。悪気があってやるというよりも、通常の売主が持つモーチベーションが全く無いのが原因でしょう。

一番のマイナス面は、Showingのアポがとても取りづらいケースです。現在のようにバイヤーズマーケットでは、一定のエリアに売りに出ている家の件数はたくさんあります。エージェントが決められた時間内で10数件の家を見せようとした場合、家の中を見に行く約束をとるのが難しいと、あきらめてしまう結果になるようです。これに対抗するには家の価格をほかの物件よりも低くしてアピールする必要が出てきますが、それでは金銭面のためにテナントをキープしている意味がなくなってしまいます。結論から言えば、家を売ることと、テナントをキープすることのどちらかを選んだほうがより良い結果を得られるのではないかと思われます。  


Q4. 今のマーケットでは、売りに出しても本当に売れるのかどうかがわからないし、賃貸物件として取っておくのなら、ぜひ今のテナントに住み続けて欲しいのですが、どうしたらよいでしょうか?

A4. マーケットで売りに出したいが、どうしても今のテナントを失いたくないという場合は、こんなアイデアはいかがですか?  

まず、売りたいのならただマーケットに出すのではなく前もってのリサーチが必要です。ギャンブルのようにやってみたい、もしかしたら売れるかも、というセラーは多いのですが、バイヤーズマーケットが続く今、状況はきびしいです。もしバイヤーがあなたの家をとても気に入って売値価格で買いたいというオファーが入っても、最終的に融資が取れるかどうかは、ローン会社の不動産鑑定士の評価額しだいです。過去6ヶ月間以内に売れた物件と比較して自分の物件の想定価格を設定し、その価格が自分にとって納得のいく数字なのかどうかを確認しましょう。

もしその価格帯で売りに出すなら、月々契約のテナントを出してから売りに出す。リース契約のテナントなら、リース期間が終わるまで待つ、もしくはテナントと交渉をして、早めに引っ越してもらう。もしどうしてもテナントを失いたくないのであれば、数ヶ月間だけ売りに出してみることを前もってテナントと話し合ってください。その期間テナントにレントディスカウントをオファーするのも、テナントを引き止めておく1つのアイデアです。売りに出して数ヶ月間以内にオファーが来ない場合は、価格に近いオファーが来る可能性が少なくなってしまうため、価格を下げる、もしくは売却を延期することをお勧めします。 

売買価格を決めるのは、バイヤーと売主の両方です。バイヤーが払ってもいいと思われる最高額と売主が売っても良いと思う最低額がマッチして、ようやく売買価格が成立します。時間をかければ売れるのではなく、逆に長期間マーケットに出しているとバイヤーの興味を失ってしまう結果になりがちです。家を売りに出す前のマーケット調査をしっかり行いましょう。